人は何かをしようとする時、
それが「できるかどうか」、
「過去の記憶」を元に判断する傾向があります。
- 歯を磨く
- 車や自転車を運転する
- 冷蔵庫から飲み物を取り出す
これらをあなたは日常的に行っていると思います。
それを行動に移すのに、恐怖も何も感じません。
なぜなら、あなたの「過去の記憶」には、
「それをしたことがある」というデータが入っているからです。
だから「できる」とあなたは思います。
でも、さっきの、
- 飛行機の運転
- 大勢の前での公演
- 大統領と討論
これらはしたことがありません。
だから、あなたの「過去の記憶」には、
「それはしたことがない」というデータが入っています。
だから「それはできない」とあなたは思います。
これが新しい行動を始める時に感じる「恐怖」の正体です。
「できない」と思っていることを、
やろうとするから恐怖を感じるのです。
多くの人は、
その「記憶の声」に従って、
行動を起こしません。
そして、現状を維持しようとします。
それが自分が特に望んでいないモノであれば、
特に問題はありません。
でも、「成功したい」というような、
自分自身が望んでいるモノを達成しようとする時、
恐怖を感じて行動できないのは、
私たちにとって問題です。
行動する秘訣
でもよく考えてみてください。
- 車の運転
- 受験勉強
- パソコン作業
今、あなたが普通に出来ていることでも、
あなたは最初に恐怖を感じたはずです。
アクセル踏んだらどこに飛んでくかわからない。
ハンドル操作を間違って、壁に激突したらどうしよう。
受験で落ちたらどうしよう。
パソコンのこのボタンを押したら、
全てのデータが消えて、壊れてしまうんじゃないか。
そんな恐怖をあなたは感じていたと思います。
でも、今は普通にできます。
なぜでしょうか?
車の運転を例にして解説します。
「車を運転できる大人」が周りにいた
車の運転の場合。
あなたのお父さんやお母さん。
親戚のおじさんなど。
私たちは車を普通に運転している人達を
たくさん見てきました。
だから私たちにとって、
「車を運転することは普通」
という感覚があります。
まだ車の免許を持っていない頃の
私たちの「記憶」には、
たとえばこんなデータが入っています。
「今自分は車を運転できないけど
周りの大人が運転できているから、
まぁ自分にもできるだろう」
だから、恐怖を感じながらも、
車を運転できるようになります。
「車を運転できない」というデータはありません。
子供の頃、歯磨きを教わった時、
両親は普通に歯磨きをしていました。
受験勉強をした時、先輩達は受験に受かって、
楽しそうな学園ライフを送っていました。
パソコンをやろうとした時、
まわりの友達は普通にパソコンをしていました。
「できない」が「できるかも」に変わったから達成できた
つまり、「私たちが達成してきたことの全て」は、
最初の最初は「できない」というデータが
記憶の中に入っていたとしても、
周りの人間の行動を見続けていく中で、
「自分にもそれはできるかもしれない」
という内容に「記憶のデータ」が変わったため、
それを行動に移してきた結果なのです。
「自分にそれはできない」という記憶が、
「自分にもそれはできるかも」という内容に変わったからこそ、
私たちはこれまでに多くのことを達成してきたのです。
できなかった頃のあなたと、今のあなたは同じ
人は何かを達成するまでは、
その達成することの価値を「過大評価」し、
そして、それを達成してからは、
逆にその達成したことを「過小評価」する傾向があります。
成人したら、二十歳になったら、
何かが「物凄く変る」と思っていたのに、
実際なってみたら、何も変わらなかった。
「大したことなかったな」
そう思うのと同じです。
つまり、あなたはこれまでに
多くのことを達成してきていますが、
それらに今、
価値を感じていない可能性があります。
- 車の運転
- 受験勉強
- パソコン作業
これらができない頃のあなたは、
成功を目指して頑張っている今のあなたと、
全く同じ状況だったはずです。
先が見えなくて苦しかったり、
思うように行かなかったり、
くじけそうになったり、
そんな時代があったはずです。
でも、それを乗り越えて、
あなたは多くのことを実現してきました。
だから「成功」も同じです。
これまでと同じように、達成できるモノなのです。
「できない」という記憶を「できるかも」に
変えられれば、多くのモノは達成できます。
少なくとも私たちが達成してきたことの全ては、
このようなメカニズムで実現されています。
また、
「成功者の近くにいると成功できる」
という話も、
このメカニズムで説明できます。